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政策学者が握り締める夢と逃げ道

21日、東京都介護支援専門員研究協議会地域連絡会において「地域包括ケア研究会」座長の田中滋教授の講演会があったので委員4名で参加してきた。

内容としては主に地域包括ケアシステムの説明。

今更感はあるが、平成22年6月21日に開催された第26回社会保障審議会介護保険部会において参考人として説明されていた時に傍聴していたこともあり、その後はどういった話に変化するのか、また、質疑をする機会もあるだろうと思い参加した。

思ったより小柄な教授は常に笑顔で明快に話をされ、会場は盛り上がっていた。多分、私以外は。。。

まず、第10回日本ケアマネジメント学会研究大会の宣伝し、その後に地域包括ケアの説明に入った。

地域包括ケアシステムの具体的内容はここでは割愛するが、田中教授の発言を一部特筆すると

「自分は20数年政策学者として医療、福祉分野の政策に関わってきたが、自分はお金儲けの為にこの仕事をしている訳ではない。社会貢献の為に自分の知識を使ってきた。日本はそういう思いを失ってないからいい。福祉業界は営利目的だけではない仕事の意味があるからリーズナブルな報酬で何とかなる。それでいいんです。」

「日本の介護保険制度は秀逸。その中でもっと元気になる政策を作ってしまおうと考えたのが地域包括ケアシステムだ。」

「政策は70点を求める。100点を求めるものと30点を求めるものは結果は同じ。バランス感覚が大事である。政策を作らない側にいるなら100点を求めてもよい。」

「よく現場を知らないと言われるが、政策を作る現場を皆は知らない。政策作ることも現場で行なっているんだ。」

「政治と政策は別物。政治に携わろうと思ったことはないが、政治が動かないと政策は動かない。」

「地域包括ケア研究会では自由に議論が出来たが、社会保障審議会介護保険部会ではペイアズユーゴー原則により明確な議論がされず、先送りを決めただけ。だが、その中でも評価出来る事といえば24時間短時間訪問を決めたことだ。」

「(自助、互助、共助、公助の説明をし)ばらまきは自助、互助を阻害する。だから、これからは団塊の世代が出来ることをするべき。それは、子どもの世話と生活援助だ。」

「先日、家内が国税調査員のパートをしたら築50年位のアパートが未だにあってこんなに惨めな生活をしている方がいるのかと思った。埋もれている方を救うことが政策の重点課題だ。」

まだまだたくさんあるが、教授はブルジョア視点の夢を語り続ける。だが、端々で「制度批判は簡単であり、意味がないこと」を解き、更には「自分は政策を作る側であり、純粋に作っているが、その先は自分の範疇ではない」と言う話を織り交ぜていく。

これでは、社会保障審議会介護保険部会の参考人の時に詳細の説明を求められても「その点は議論してないので答えられない」と言っていた時と何ら変わらないではないか。

質疑の時間になり、他の方の質問の様子を伺う。講義内で楔を打たれているせいか、批判的な質問は一切なし。

心を落ち着かせてからおもむろに手を挙げて質問に入った。

だが、固い理論武装にはそうは勝てない。

というか話が噛み合わない?!っす。

以下、質問内容

Q.地域包括ケアが理想としては理解できるが、先生も仰っているが、本来幅が広く介護保険の範疇に限らず、整備が必要であるが、他の機関との連動なく何故、この制度だけで議論されるのか?

A.本来、地域包括ケアにおいて介護保険制度はあくまでも補足。身体介護のほとんどと認知症ケアの一部を請け負うもの。

Q.では他の分野とも同時に検討していくことが想定されると想われるが、その場合物凄く財源が必要と考えられるが。

A.財源を使わないために自助、互助の仕組みと言っている。それを全て政府のお金で賄うなんてそんなことは無理。財源を少なくする為に団塊の世代は自助、互助に加われと言っている訳だし、高齢者の社会参加の目的もあるし、介護保険の過剰給付、家事援助、生活援助に使わないということです。

Q.そういう意味でも包括報酬議論もあると思うが・・・

A.包括報酬に関しては制度設計の具体論がないから何も言えない。良いものにも出来るし、小規模多機能と訪問看護だけの包括報酬もあり得るよね。


Q.穿って取っている言われるかもしれないが、研究会報告を見る限り、介護保険が形骸化すると思えるが・・・。

A.全くの間違いです。介護保険制度を守るために、集中するために、介護保険というのは部品なんですよ。地域包括ケアっていうのはもっとずーっと大きなものなんです。介護保険っていうのは大切な大切な部品なんです。この部品に過剰負担をかけるなというのは介護保険を守るためです。介護保険の形骸化というより介護保険の強化です。


Q.うーん。先生の考えが、厚生労働省の考えと同じ歩幅で行かれているのか、どうしても給付抑制の策に使われるのではないかと思えるが・・・

A.違います。給付抑制ってのは財務省であり、財界であり厚生労働省ではないです。厚生労働省は敵ではないです。もしそういう認識でスタートしているのであれば戦略が間違ってます。敵は厚生労働省ではないです。

Q.ですが、どうしても我々はそういう点が保障されないが故に小規模事業所が淘汰されるのではないかと疑念を抱くような形に思えるが

A.それは何と言うか哀しい見方です。もっといい見方をしてください。給付が足りないと言うのであれば、増税を言って下さいよ。私たちは給付の総額を決められないんです。これを決められるのは厚生労働省ではないんです。決めるのはこの国の政治家であり、財務省であり、国民なんです。今、介護保険料を上げていい、増税をしていいと言ってくれないと総額は決められないんです。

Q.財源論なしに語れない事も、パイを広げないと担保出来ないこともわかるが・・・

A.給付抑制というよりむしろ介護保険のプロがする仕事を切り分けて、集中すればだから何兆円という枠が見えてくる。

Q.切り分けるという議論の中で軽度者が算定除外されるという議論が出ているが・・・

A.それは地域包括ケアでは言ってません。介護保険部会で出ていること。

Q.でも元々はこれが元になって介護保険部会で審議していることなんで、どうお考えかというか、同じような考えという事ですよね。

A.いや、軽度者軽視なんてとんでもないことですね。但し軽度者の生活支援部分は介護給付で賄うべきではないと思う。

Q.うーん。とりあえず、ココはケアマネの集まりなので聞きますが、また、哀しい見方って言われそうですけどケアマネの役割が疑われている感じがあるのですが、先生はケアマネジャーの役割はどのようにお考えでしょうか。

A.地域のマネジメントの主体でしょう。主人公でしょう。地域マネジメントと言っているわけでそれができるのはお医者さんでもなく、まぁお医者さんの一部は出来るかもしれませんが、ヘルパーさんでもなくケアマネさんでしょう。

Q.是非そういう点は主張して頂きたい。

A.それは皆さんで声を挙げて下さい。

Q.もちろんそりゃそうなんですけど、我々が声を挙げたとしてもすぐに伝わらないという事もあるのでお願いしたい。

A.今まであなたが言った事で一個だけ正しいとしたら小規模事業所の淘汰です。地域の保障はあったとしても一個一個の事業所の保障は出来ない。それは経営の問題。ビジョンです。それは小規模事業所も大規模事業所も小規模大学も大規模大学も客が来なくなったところが潰れるのは当然です。事業者が全部守れるなんてそんな甘い世界はない。

Q.充分経営努力、経営責任もわかる。だが、必然的に給付が抑えられたら・・・

A.制度じゃなくて財源。制度が抑えているのではなくて、財源を、消費税を上げないと言っている人たちが抑えているんで我々制度設計者が抑えているんじゃない。財源を増やしてもっと大きくしたい。この主張から始めるべき。これははっきりしている。

Q.どう考えても抑制の流れに感じるので・・・

A.それは一緒に闘って幸福な社会を目指しましょう。

Q.あと一個だけ。研究会報告書に「ケアが組み合わされた集合住宅」とあるが、これは施設の解体という議論で進んだのか。そういう解釈でよいのか。

A.そうです。施設の解体っていうのはね住処という社会的機能とケアハウスという機能を1回頭脳として切り分けて両者を組み合わせたり、外部を利用したり、内部の機能を外に使ったりそういう風にしようということ。施設をこぶし園的に解体してくれてもいいし、しなくてもいい。だけど、機能として両者を必ずパッケージとして支払う。必ず施設は何人ものいろんな職種を抱えているっていうんだと地域ケアにならないから施設という名の住宅にいろんな人が外から入ってくる事がいい。そう考えている。ケアが組み合わされるということ。

Q.これを2025年までに出来るとは思えないのだが、理想としてやろうと・・・

A.こんなものは財源がなければ出来ない。

Q.莫大な財源が必要ですよね。

A。消費税で充分。

ここで時間切れというが、主催者側はヒヤヒヤって感じでw

ありがとうございましたと言うと「日頃想っている憤懣感がよくわかりました」とのこと。

現場の意見がどこに向いているか少しは理解できましたか?

しかし、先生!ほとんど質問している途中で被って話してくるし。

ほぼ、全否定に近い状況だったが、まぁ、私が言った事で正しかった事が一個だけじゃなくても誰も責任を取る事はないだろうね。

それだけはよくわかりましたよ。

そして、最後に主催者側が「皆さん、今日は誤解されていたこともわかってよかったですね」と言われておりましたが、人が良いにも程がありゃしませんか。


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提言 | コメント(0) | トラックバック(0) | 2011/01/24 22:13
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